【インプラント補綴の流れ】インプラントで失敗しないためのクリニック&ラボワークの流れを徹底解説!

新人ドクター

これからインプラント治療を始めていきたいんだけど、インプラントのスケジュールってどんな感じで進んで行くの?

技工士さんとのコミュニケーションも円滑にしたいから、インプラントで補綴していく流れとか、やり方を教えて欲しいな・・・。

といった悩みに答えていきます。

【インプラント補綴の流れ】インプラントで失敗しないためのクリニック&ラボワークの流れを徹底解説!

普段からインプラント治療をしているベテランドクターにとっては治療や補綴の流れが当然のようにわかると思いますが、これからインプラントを始めたいと考えている新人ドクターは技工の流れが良くわからなくて不安が多いと思います。

この記事では普段からインプラント技工に精進しているマサが毎日ルーティーンのようにしている流れを詳しく解説していきますので、これからインプラント技工を始めたい若手のドクターはぜひ最後まで目を通してくださいね。

1.診断&診断用ワックスアップ

ドクターが患者さんの口腔内をスタディーモデル・デジカメ画像・レントゲン画像を使って診断をしていきます。

単に状況の悪い歯や欠損している部位にインプラントを埋入すればいいというわけではなく、悪くなった要因を考える必要がありますよね。

例えば、悪くなった部位の対合歯が挺出していたり前後の歯が捻転や傾斜していたらその部分も含めて治療をしていく必要があります。悪くなった歯には悪くなった理由があるので、その原因を整理して治療ゴールを決めていきます。

そして、歯を単体で見るのではなく口腔内全体(一口腔単位)で診断していくことが重要になってきます。その手助けになるのが「診断用ワックスアップ」で、全額的に治療が必要になってくるケースに関しては診断用ワックスアップが必須です。

なぜなら、治療のゴールが見えていないと最終的に残念な結果になってしまい最悪、患者さんから

「前歯の形がおかしい!」

「全然噛めない!」

なんてクレームがきてしまうかもしれません。

そうならないためにも、ゴールを明確にしてから治療をスタートすることが重要だと思います。

2.サージカルガイド

サージカルガイドは、正確な位置にインプラントを埋入するための手術用のマウスピース型装置です。

インプラントオペ時に口腔内に装着して使用します。インプラントを埋入する時のドリルを固定する穴があいているので、歯肉を大きく切開する必要がなく、インプラントを埋入する角度や位置、深さのズレがほぼ無くオペをすことができます。

そして、CTとスキャナーを導入している医院ならデジタル画像上で診断用ワックスアップからサージカルガイドの設計までをスムーズに進めることができるのでとても便利です。

3.プロビジョナル

インプラントオペ後、歯槽骨とインプラント体が固定されて治癒が完了したらプロビジョナルを製作します。

この時点でインプラントの埋入ポジションがしっかりと設計された位置にあれば補綴物の形態が容易に再現できて適正な咬合面形態や清掃性が与えられます。

それから、前歯部においては審美的な形態を作ることができますし、インプラントの埋入方向が唇側に傾斜しているとアクセスホールが唇側に来るのでスクリューリテインタイプのクラウンは選べず、カスタムアバットメントの選択のみになります。

そして、このプロビジョナルの段階で隣在歯や対合歯の調整が必要な場合はドクターと相談後、リダクションガイドやプロビジョナルを用意しておきます。

4.シェードテイキング&ジルコニア口腔内試適

プロビジョナルを装着後、問題ないようなら模型上でジルコニアクラウンを製作。診療室にてそのジルコニアクラウンを使って口腔内で試適&シェードテイキングをしてもらいます。

ジルコニア口腔内試適

ジルコニアクラウンを調整後、口腔内でチェックしてもらう項目は、

コンタクト➡コンタクトゲージを使って「50μmが入って100μmが入らない状態」がちょうどいい状態です。

100μmや150μmのゲージが緩い場合は「再印象!!」・・・というのは大変すぎるので(笑)プロビジョナルを模型に戻して確認します。

模型の緩い側のコンタクトを少しづつ削って模型にプロビジョナルを戻してもらいます。咬合紙が抵抗があって抜けてくるぐらいまで戻せばOKです。

バイト➡バイトが高いようなら調整してもらい、バイトが低いようならリマウントバイトをとっていただきます。

リマウントバイトを使ってもう一度模型上でジルコニアクラウンを調整していきます。

頬側の豊隆➡頬側の豊隆はエステティックな要素が強いので口腔内でチェックしていただき全体の歯列と調和がとれていればOKです。

インプラントのポジションによっては豊隆が作りづらいケースもあるので口腔内試適の段階で確認してもらう必要があります。

舌側の豊隆➡舌側の豊隆は舌感を左右するので、患者さんに直接聞いて確認していただく必要があります。ジルコニアの厚みがあまり無い場合は(0.4㎜以上は必要)気を付けて調整してください。

ブリッジ➡ブリッジの口腔内試適が2回必要です。

一回目はバイトテーブルを使ってインプラントの位置確認とリマウントバイト採得。

二回目はジルコニアフレームの試適(ブリッジの場合もチェック項目は上記と同じです)。

シェードテイキング

シェードテイキングはでまず考えることはどの歯を参考にするかです。

隣の歯が失活歯だったり、色の悪い不良補綴物だったりすると参考にならない場合があります。

まずは口腔内全体を見てからシェードテイキングを始めましょう。

カメラの取り方は、

  • シェードを狙っていく歯にできるだけ近づける(シェードと歯が被らないようにする)
  • シェード番号がわかるようにする
  • シェードを狙う歯の歯頚部までしっかり出して撮る
  • シェードを狙う歯に一番色の近いシェードとその前後のシェードガイドを入れて撮る

前歯部に関してはシェードがもっとシビアになるので、上記の事項に加えて

  • 明度まで確認できるので、シェードガイドはGCの3Dマスターを推奨しています。
  • プロビを入れた状態の正面からの顔貌を入れた状態で両側の口角鉤を使い撮影してもらう。
  • プロビを入れた状態の上から(水平面)と横から(矢状面)の顔貌を入れた状態で両側の口角鉤を使い撮影してもらう。

5.完成&口腔内セット

口腔内試適&シェードテイキングをもとに、模型上で形態修正とステインをしてから最後にグレーズをして完成です。

この段階まで来るとほぼ形態が決まっているので最終確認のような感じです。シェード画像をもとにステイニンスをしていけば問題ないでしょう。

ただし、前歯部の場合はレアリングとステイ二ングをする作業になるのでシェードが複雑な患者さんのケースはハードルが高くなるので気をつかうステップになります。

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